最近は5〜6月に入ると「すでに初夏かな?」と感じられることがあります。
浴衣を昔は「7〜8月に着るもの」ってあったけれど、暑い日には気にせず着てしまっていいと思います。
紫陽花を愛でながら浴衣で散策…、なんていいですよね!!
とは言え、梅雨の時期なら雨対策は必須となります。
例えば、浴衣デート中に急な雨、サッとフォローして彼女をエスコート出来たら…、
なんて素敵!!
と言うワケで、浴衣での雨対策を男性目線でご紹介します!
この記事では、こんなことが分かります!
- 浴衣での雨対策の事前準備とは!?
- 当日の雨対策のポイント!
- 雨後の浴衣のお手入れとは!?
浴衣には小さい巾着なんかが似合うもの…、間違っても大荷物を女性に持たせちゃダメですよ!
もちろん、女性にとってもきっと参考になります!
浴衣での雨対策の事前準備とは!?
浴衣で出かけたいけれど…、
えーっ、雨降るかも!?
って、そんなことありますよね?
それなら、いつ雨が降っても困らない様、雨対策の事前準備をしよう!
雨が予想される時の浴衣選び
浴衣の生地の多くは、木綿(コットン)や麻、化繊(ポリ)です。
浴衣の洗濯表示をチェック!
浴衣の洗濯表示をチェックして、自宅で手軽に洗えるものなら、まず大丈夫かなと。
ほとんどの浴衣は、濡れても基本的には問題なしです。
ただ、買って初めての洗濯や洗い方次第で縮み易いものがあったり、中にはデリケートな素材や染め方で、水洗い不可の場合も!
また、帯や一部の浴衣(夏着物でも)は洗濯タグがついていないものもあり、雨の可能性が高いと判断するなら、着るのは避けた方が無難ですね。
色移りの可能性も考慮!
ポリ浴衣によく見られるプリント柄なら問題ありません。
裏から見ると、薄っすらとしか柄が出ないモノですね。
気にしてほしいのは、裏からみても絵柄の色合いが変わらない浴衣。
(難しいのは、リバーシブルなものもあるけれど、まずないかな・・・)
特にプリント以外の後染めの浴衣(注染・本染めなど)は、濡れると色落ちして、場合によって色落ちするので、注意!
浴衣の裾について
梅雨の時期なら、晴れていても浴衣の裾は濃い色柄のものを。
万が一汚れても目立たないからです。
突然の雨や前日の雨が残っていれば、水跳ね泥跳ねして浴衣を汚します。
特に雪駄で歩くと、かかと部分で泥をすくってしまい、気付くと浴衣の後ろが泥だらけなんて事も!
浴衣の下にはもう一枚着る!
暑いからと浴衣の下に何も着ないのはNG(さすがにパンツは履くとは思うけど、笑)!
濡れると浴衣は透けるかも
淡い色の浴衣は透けやすいし、濡れるとなおさら透けます。
男性だからと、多少透けても大丈夫と思うなかれ、透けるとやっぱり見苦しいです!
吸水速乾の肌着(Vネックで!)とステテコは必ず着ましょう。
万が一濡れた場合に、低体温症を防ぎ防寒にもなるはず。
むしろ暑いからこそ着る
浴衣は暑いと言う人がいます。
確かにポリ素材は、空気を通しづらく蒸れ易いです。
ただ、浴衣の構造は本来、隙間が多くて風が抜け易く、洋服よりむしろ涼しいものです。
綿や麻素材なら、空気も良く通します!
しかし、肌へ直に浴衣を着ると、汗でぺったりくっついてしまい、風の通り道がなくなってその効果は半減!
だから、むしろ暑いからこそ吸水速乾の肌着をもう一枚着るんです。
某ユニクロの某エアリズム(笑)などがいいです。
梅雨寒の日ならばオシャレに一枚足すのもOK!
梅雨寒の日ならば、オシャレに一枚足して着込むのも、少し温かいのでいいかも?
和洋折中コーデに洋服のシャツなどを合わせて、履物をスニーカーでなんてのもいい!
もしくは、Tシャツ襦袢(じゅばん)で着物風の着こなしにすると楽しいです。
そこに足袋を合わせると雰囲気が出て、より着物風に!
足袋を履くなら、鼻緒ずれによる皮剥けの予防にもなります。
帯について
帯は絹以外なら濡れても、ちゃんと陰干しすれば大丈夫。
ただ、帯に洗濯タグなどはないので、素材含め判断つかない場合もあります。
光沢感がないからといって絹素材ではないと言い切れないので、自ら新品で買って素材を把握しているものが無難。
本当ならポリの帯が一番濡れても安心だけれど、結びが解け易いから初心者には向きません。
木綿か綿麻か麻の帯がいいですね。
履物について
一長一短あるので、良く考えてチョイス。
下駄や雪駄
浴衣と言えば下駄(げた)や雪駄(せった)。
和装の雰囲気を大事にするなら、やっぱりコレ。
ただ、雨が想定されるなら、向いてません。
そもそも慣れていないと、凄く滑るし、鼻緒が濡れると鼻緒ずれも起きやすい!
鼻緒を交換・調整するための切れ目が底にあるものは、水を吸い上げるので特にNG。
まして濡れると鼻緒の痛みも出てきます。
一番いいのは、タイヤ底の雪駄ならオススメしますが、先述のように和装の履物は、かかとで泥を飛ばすので、よく考慮して下さい。
サンダル
履き慣れたサンダルを選択しても、全然いいです。
慣れていればトラブルも起きづらいし、長距離でも大丈夫ですよね!
濡れてもある程度気にならないし…。
靴やスニーカー
コーデ次第なら靴やスニーカーでも。
オススメは「地下足袋スニーカー」なんてものもアリ!
コハゼ(足首裏の留め金)の付いた地下足袋と、スニーカーのハイブリット。
和装の雰囲気を残しつつ機動力も上がる!
「tabi-ji」さんからは、防水の地下足袋スニーカーも出ています。
ただ、靴下見えると残念な感じになってしまうので、ベリーショートなソックスで。
足首を出せば暑苦しくならないし、ちょっとくらいの雨なら快適に過ごせます。
「地下足袋スニーカー」が気になる方は、下記記事をチェックして下さいね!
持ち物編
雨が予想されるときの持ち物をチェックします!
持ち物リスト
- リュック
- 折りたたみ傘(今は男性も晴雨兼用)
- レインポンチョ(100円ショップのフード付きでオーケー)
- 手拭い
- 大判風呂敷かストール
- ハンドタオル
- 大きめのビニール袋(45リットルくらい?)を3〜4枚
- 絆創膏
- 靴やサンダルなら足袋ソックス(室内にあがる用)
- 替えの足袋か足袋カバー(足袋を履くなら)
リュックがオススメ!
和装感は減りますが、荷物が多くなりがちな雨対策においてはリュックがオススメ(何より大容量)!
何度も言いますが、男は女の子に荷物を持たせてはいけません!
浴衣の袖を邪魔しないし、両手元が空きますね。
雨天時の足元は滑りやすく、咄嗟に手が出るのは大きなポイントだったりします!
男も晴雨兼用傘
昔なら女性だけが持つイメージの日傘・・・。
梅雨時でも時に強い日差し、今では男性でも日傘を持つのは当たり前になってきてます。
晴雨兼用の折りたたみ傘なら、とっても便利ですね!
レインポンチョは浴衣と相性良!
人混みでは傘がさしにいので、レインコートもあるといい。
ただ、通常のレインコートは浴衣の袖が入らないんです。
ポンチョ型なら浴衣でも袖を通さなくていいので、相性が良い!
100均のビニール製のものでオーケーなのでゲットしよう!
邪魔にならないサイズ感なので、カバンの隅に。
手拭い
手拭いって便利なんです!
- 汗を拭う
- ハンカチ代わり
- 食事時の襟汚れ防止
- 首元のちょい防寒
- なんちゃって半襟(ちょっとマニアック)
- 鼻緒が切れた時の応急処置 などなど
縦には裂けるけど横に裂けないし、吸水速乾!
今回の場合、注染(本染め)のいいやつではなく、無地やプリントがいいと思います。
地味にタオルは必須
濡れた体のまま放置すると、夏でも低体温症になります。
突然の雨で濡れてしまったら、タオルでちゃんと拭きましょう!
また、注染(本染め)浴衣は濡れると色移りしたり、にじんだりします(泣)。
後染めの性質上仕方ないんですね。
タオルで濡れた浴衣の水分を吸わせる時のポイントは、「こすらず叩く」です!
大判の風呂敷かストール
男性でストールを持っている人は少ないですかねー。
浴衣(着物)を着るようになると、ストールはお役立ちです。
夏でも夜涼しい(過ぎる)ので、サッと羽織れていいです。
コレを機に買うのもアリ。
意外といいのは風呂敷で、お洒落なものや水をすくえる防水のものもあります。
100×100以上の大判なら、ストール同様防寒にもなるし、敷物やエコバックなど色々使えてオススメ!
大きめのビニール袋を3〜4枚?
大きめのビニール袋(45リットルくらい?)を3〜4枚あるといいです。
「そんなにいらんだろ?」と聞こえそうですが(笑)。
雨対策に色々用意しても、濡れてしまっては役に立たなくなるので、必要です。
- リュックを濡らさない
- 濡れたものを入れる
- 敷物にもなる
絆創膏は持っていると安心
和装に慣れていないと、和装の履物で必ずトラブルが起こります。
それが「鼻緒すれ」!
皮が剥けるを楽しむどころでなくなります。
コツは、少しでも違和感があって赤くなってきたら、早めに絆創膏を貼ってしまいましょう。
足袋を履くなら替えや足袋カバー
足袋が雨で濡れると気持ち悪くて最悪。
足袋を履くなら、濡れた時用に替えを持参するといいです。
もしくは「足袋カバー」なんてのもアリ。
その名の通り、足袋の上から履く足袋です。
…個人的には使ったことないですが、防寒にもなるそうです!
当日の雨対策のポイント!
僕が個人的に好きな紫陽花の名所(江ノ島〜鎌倉)とともに、雨対策のコツを伝えます!
花を愛でる浴衣のお出かけ!!
雨の日の雪駄での歩き方
かかとから着地して歩くとパタパタします。
これが泥水を飛ばす飛ばす(笑)!
それを抑えるにはちょっとしたコツが必要です。
- 歩幅を狭く
- 足裏全体で着地
- 足は高く上げない
- 雪駄の底と地面は平行
- 重心は足の内側にかける
また、マンホールなどの金属の上や、表面が滑らかなタイルの上は、滑りやすいので回避が無難。
紫陽花の名所 〜江ノ島〜
奥にはぬかるんだ道や磯近辺は悪路なので、かつ歩くので履物は慣れたものがいいかも。
江ノ島のシンボル「シーキャンドル」はまだ豆粒・・・。
これから先は上り坂。
紫陽花を愛でながら、ひたすら歩く。
江ノ島は軽登山に近い!
雪駄に慣れていないなら、素直にサンダルか靴で行きましょう。
「シーキャンドル」からの眺めはテンション上がります。
磯では水たまりが多いので、注意。
・・・雪駄無くさないでね。
「岩屋洞窟」なんて見どころも!
履物を脱いで上がるときに裸足?
浴衣では裸足に雪駄や下駄、もしくはサンダルですよね?
でも、例えば飲食店や友人宅では履物を脱ぐ時、裸足のままってちょっとイヤ!
足袋を履いていたとしても、汚れたまま(濡れたまま)上がるにも抵抗があります。
こんな時の僕の愛用は、足袋ソックス!
写真は「藤木屋」さんのもの。
コハゼ(留め金)がないのでパッと履けるし、見た目がちゃんと足袋なのがいいんです!
ちょっと寄り道 〜無心庵〜
鎌倉で有名は甘味処「無心庵」。
こちらは、履物を脱いでお座敷に上がります。
まして、皆さんあんみつを召し上がっているなか、裸足は避けたいところ。
通過する江ノ電を愛でながら、あんみつが食べられ、ロケーション最高です。
上品は甘みでほっこりします。
歩いていると暑くなるので、一休み。
体を濡らしてしまったら
体を濡らしてしまったら、状況に応じて対応します。
- タオルで浴衣を叩く(押す)ように拭く(ゴシゴシしない)
- 低体温を防ぐためストールや風呂敷を羽織ろう
- 寒くなくても浴衣が透けるようなら腰に巻こう(男性でも見苦しくなるのは避けたい)
- タオルで浴衣を叩く(押す)ように拭く(ゴシゴシしない)
- 低体温を防ぐためストールや風呂敷を羽織ろう
- 寒くなくても浴衣が透けるようなら腰に巻こう(男性でも見苦しくなるのは避けたい)
お洒落な風呂敷なら変じゃない!
当然、彼女と一緒ならば、優先してあげて、紳士的にいこう!
特に浴衣が透けると可愛そうなので、配慮しましょう。
紫陽花の名所 〜明月院〜
鎌倉随一の紫陽花だと思います。
紫陽花が全方位取り囲む圧巻の景色です!
ただ、雨宿りする場所があまりないので、落ち着いたら足元をキレイにしましょう。
紫陽花が溢れてます(笑)。
感動ものです!
小さなお地蔵さんが、何だか萌える。
本当に素敵なところです。
ぜひこのロケーションで、浴衣と紫陽花の写真を撮って下さい。
僕はこの時、おひとりさまで、人見知りなのでお願いも出来ず、そんなこんなで写真は撮れず(泣)。
濡れてしまった鼻緒は痛みやすい
鼻緒は水分を吸いやすく乾きのくい・・・そして、痛みやすかったり鼻緒ずれしやすくなったり。
もし足元を濡らしたら、濡れる心配のない場所で応急処置した方がいいです。
- 足をよく拭く
- 鼻緒のあたっている部分が赤くなっていたら絆創膏を早めに貼る
- 替えの足袋があれば履き替える
雪駄の鼻緒は、乾いたタオルを巻いて絞っておくといいと思います。
濡れると本当に鼻緒ずれが起きやすいんで、快適に過ごすためにも丁寧に!
雨後の浴衣のお手入れとは!?
帰宅したら、洗濯表示を確認して、水洗い可のものは自分で洗います!
濡れた浴衣は早めにお手入れ!
浴衣の洗い方
浴衣の全体をチェック
↓
泥はねは最初に中性洗剤を垂らして、乾いた布を浴衣の下に置きトントン洗い
↓
浴衣をたたんで洗濯ネットに入れる(余ったネットはゴムなどで縛る)
↓
中性洗剤を溶かした洗濯液に浸して押し洗い(こすってはダメ)
↓
よく絞って着物ハンガーで日陰干し
補足ポイント
いくつか留意すべきポイントがあります。
特に注染などは色落ちはするもの
色落ちを完全に抑える事は出来ません。
うっすらならいいけれど、濃い色が出るなら無理には洗わず、汗を出す程度にした方が無難。
お湯は使わず冷水が鉄則です。
洗濯機を使えるものも
ポリのプリントなど、そこまで気を使わないで良さそうなら、洗濯機でもオーケー。
押し洗い同様、浴衣を畳んで洗濯ネットに入れてから、洗濯機に入れる事。
そして「お洒落着コース」「手洗いコース」といった弱水流の優しいもので。
脱水は短めの1〜3分程度で行いましょう。
クタってきている浴衣なら、洗濯のりを使うのもいいと思います。
干すのは着物ハンガーが良
肩や袖に干し跡が残るのは良くないですよね。
着物は直線裁断なので、真っ直ぐ干したいところ。
市販の着物ハンガーが一番いいけれど、初心者はそうそう持っていないですよね・・・。
きものハンガー (大) 着物・帯専用ハンガー 着物ハンガー ワイドタイプ 価格:990円 |
こちらの着物ハンガーは僕も愛用しているものです。
140センチ超えのワイドスパンなので、男性物でも問題なし!
持ってない人は購入を検討してもいいかも?
100円ショップで着物ハンガーを作ろう!
最近は100均で「浴衣ハンガー」的な幅広のハンガーがあったりします。
が、悪くはないけれど、これだとちょっと長さが足りないんですよねー。
オススメは、100均の突っ張り棒に、針金ハンガーを加工して合体させた、即席ハンガーがいいです!
型崩れを防ぐため、ちゃんとシワを伸ばすべし!
陰干しにする
直射日光にあてると色褪せの原因。
干すなら、風通しのいい日陰に干します。
ちなみに、帯や腰紐は特別洗わなくてもいいですが、汚れていたらピンポイントで先程のトントン洗いか、ベンジンで拭きます。
一緒に一晩干して乾かしましょう。
「浴衣での雨対策を男性目線でご紹介!」のまとめ
今年こそは浴衣を着たい!
って思う人は、5〜6月でも夏を待たずに着てしまおう!
浴衣を着ると楽しいよ!!
ただ、梅雨時期ならば雨対策は必須なんですね。
そこで、独断と偏見で僕の好きな「紫陽花の名所」とともに、「浴衣での雨対策を男性目線」でご紹介しました。
雨が降っても大丈夫なように、浴衣でのお出かけの事前準備〜帰宅後のお手入れまで…。
きっちり準備しておけば、彼女を優しくリード出来るはずです!
ぜひトライしてみて下さいね!
ご覧いただき、ありがとうございました。